は じ め に
 『健康』のための運動とはいっても、漠然とした『健康』というだけでは、必ずしも長期にわたって継続することは容易ではありません。「やせるため」とか「キレイに泳げるように」とか「腰痛の予防」といったハッキリとした目的も必要でしょう。そんな目的に適うように、各章毎にテーマ設定をしています。


第6章 水中歩行 (注)星の数は重要度を表す。星の数が多いほど重要な運動
5) 後ろ歩き ★★★★

●目的:後方への足の運びによる大臀筋、背筋下部の強化。前方歩行により生じた腸腰筋の緊張を和らげる。
【縮】大臀筋/背筋下部/(ハムストリングス)
【伸】腸腰筋/大腿四頭筋

(方法・注意)
・腸腰筋の緊張を和らげるために行なうので、通常の前向き歩行の50%程度は行なう。
・後ろへの踏み出しを小さくし、前傾姿勢をとることによって体の反り身が起きず、腰部へのストレスが最小限に抑えられる。
・ハムストリングの余計な緊張を避けるため脚の運びはすり足で行なう。(ハムストリングは日常の生活で十分鍛えられていると思われるので、強化よりもストレッチが大切)
・膝を曲げて、足を持ち上げて後方へ運ぶ方法だと、ハムストリングが大きく収縮する。


6) 蹴り上げ歩行 ★★★★

●目的:足先を高く持ち上げることによる背筋下部、大臀筋、ハムストリングのストレッチ。足先の高い蹴り上げによる一層の大腿四頭筋、腸腰筋、腹直筋の強化。
【伸】背筋下部/大臀筋/ハムストリング
【縮】大腿四頭筋/腸腰筋/腹直筋

(方法・注意)
・足の甲で水を蹴り上げ、水面直下で足を伸ばして2〜3秒保持、その後前方に踏み込む。
・高く脚を上げ過ぎると、体が反ったり、半身になるので、腰または胸までの高さに蹴り上げる。


7) 肘と膝のタッチ歩行 ★★★

●目的:体を捻ることによる腹斜筋の強化とストレッチ。
【縮】内腹斜筋/外腹斜筋/腹直筋
【伸】内腹斜筋/外腹斜筋/大臀筋/中臀筋/背筋下部

(方法・注意)
・膝を上げ、反対側の肘に触れた後、前方に踏み出す。体の堅い場合や股関節、腰に障害のある方は無理をせず近づけるだけで可。


8) 腿(膝)抱え歩行 ★★★

●目的:体を捻ることによる腹斜筋の強化とストレッチ。
【縮】内腹斜筋/外腹斜筋/腹直筋
【伸】内腹斜筋/外腹斜筋/大臀筋/中臀筋/背筋下部

(方法・注意)
・膝を上げ、反対側の肘に触れた後、前方に踏み出す。体の堅い場合や股関節、腰に障害のある方は無理をせず近づけるだけで可。


・・・以前の健康講座を読む・・・
2001年9月10月11月12月
2002年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2003年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2004年1月2月