は じ め に
 『健康』のための運動とはいっても、漠然とした『健康』というだけでは、必ずしも長期にわたって継続することは容易ではありません。「やせるため」とか「キレイに泳げるように」とか「腰痛の予防」といったハッキリとした目的も必要でしょう。そんな目的に適うように、各章毎にテーマ設定をしています。


第5章 ドリル
●平泳ぎ(9)ストリームラインドスイム
(実施方法)
1)リカバリ−直後、流線形(ストリ−ムライン)且つ前傾姿勢を3〜5秒間保持する。
2)できるだけ少ないストロ−ク数で泳ぎ切る。

(メリット)
1)抵抗の小さい姿勢を身につける。
2)前方への重心移動を身につける。
3)1ストロークで進む距離(DPS)をのばす。

(実施上の注意点)
1)キック後、腰と足を水面直下に保つ(足は水平)
2)両手先の位置は水面下約15〜30cm程度の深さに保つ


●平泳ぎ(10) 平泳ぎプル・呼吸1/2-3
(実施方法)
1)2〜3ストローク毎に1回呼吸する。

(メリット)
1)呼吸のタイミングを覚える。

(デメリット)
1)息ごらえすることで酸素不足になり易い。

(実施上の注意点)
1)アウトスカルからインスカルにかけて、鋭角的に方向を変換し、ハンドスピ−ドを加速する?

2)インスカルは上向きにカラダを持ち上げるような揚力が発生する。その力で上半身が持ち上がった瞬間が吸気のタイミング。


●平泳ぎ(11) ヘッドアップスイム
(実施方法)
1)顔を上げたまま平泳ぎを行う。

(メリット)
1)大胸筋や肩周辺の筋肉動員による上向きにカラダを持ち上げる揚力増大。
2)後方まで大きく腕をかき過ぎる欠点の修正。

(デメリット)
1)反復になり易い(腰が下がり易い)。
2)プル動作がカラダを浮かせるために偏り、前方への推進のため、という意味が薄れる。

(実施上の注意点)
1)顔を上げているため、手の平が下(プ−ル底)を向き易いが、アウトスカルは手の平を後ろ向き、インスカルでは手の平は下向きとする。水平面に対する仰角を約30度とする。

2)リカバリ−時は、手の平を下(プ−ルの底向き)に向け、サ−フィン効果を使い、水面を滑り落ちるようにする。
3)リカバリ−時は肘や手先を水面ぎりぎりに保つ。
4)インスカル時に上半身が上がったら吸気し、足をける時に呼気する。


●平泳ぎ(12)片手平泳ぎ
(実施方法)
1)片手で平泳ぎをする。

(メリット)
1)腕の動きによって発生する推進力(揚力×抗力)ベクトルを推進方向に集中させる(蛇行しないプル)。
2)キャッチの位置を習得する。

(デメリット)
1)肩の高さなどカラダが左右に傾き易い。
2)左右に短く前後に長いプル軌跡になり易い。正しい軌跡は左右に広く前後に短いプル。

(実施上の注意点)
1)アウトスカル時は、手の平を後方に向け、水平面に対する迎角を約30度とする。

2)インスカル時は、手の平を下方向に向け、水平面に対する迎角を約30度とする。
3)アウトスカル(キャッチ)からインスカルに移行すると同時に急加速する。
4)蛇行しないように気をつける。
5)右手2ストロ−ク+左手2ストローク+両手2ストロークなどバリエ−ションを考える。


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